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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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ラモーの歌劇「イポリットとアリシー」の再演

1908年5月13日(水)

ラモーの歌劇のうちでも傑作とされる「イポリットとアリシー」がオペラ座で5月13日再演された。初演は1733年10月1日で、実に175年の歳月が経過している。出演は、リュシエンヌ・ブレヴァル、ジャンヌ・アット、イヴォンヌ・ガルの女声陣とプラモンドン、デルマ、グレスの各氏である。舞台美術はロシェット氏が担当している。

(「フィガロ」3月21日付の記事から)
この「ナムーナ」の再演準備にもかかわらず、ラモーの歌劇「イポリットとアリシー」の研究もかなり逼迫しており、器楽伴奏部の復元にようやくめどが立ち、ラロの「ナムーナ」の再演の翌日には「イポリットとアリシー」の舞台稽古が始められるだろう。このラモーの初日は4月24日(金)になる予定である。

ラモーの歌劇「イポリットとアリシー」の再演_f0028703_18332.jpg出典 Crédit:©BNF-Gallica #288034 « Le Figaro » le 21 Mars, 1908
出典Crédit:©BNF-Gallica #102982 « Je sais tout » No.41; Juin, 1908
画像 Crédit photographique : ©RMN / Gérard Blot / Hervé Lewandowski / Cote cliché : 91-002011 / Fonds : Peintures / Titre : Phèdre et Hippolyte / Auteur : Pierre-Narcisse Guérin (baron) (1774-1833) / Localisation : Paris, Musée du Louvre

***アンリ・ビュッセル著「パリ楽壇70年」、©池内友次郎・訳編、音楽之友社刊より引用:
[第10章] 4月26日(日): ラモーの「イポリットとアリシー」の総練習。メサジェはクラヴサンとその通奏低音を批判する。彼はポール・ヴィダルに、主旋律を絃楽器で奏させるように要求する・・・この問題について、総練習に出席しているヴァンサン・ダンディとシャルル・ボルドとともに長い議論。フォーレは、この作品が極めて単調でほとんど演劇的でないと認める!

5月13日(水): 「イポリット」の総練習。ポール・ヴィダルは、主旋律のいくつかを絃楽器に充てたが、クラヴサンをあえて削除しないで、それと交互に奏するようにした。その音量は、オペラ座のなかでは完全に消えてしまっている。リュシエンヌ・ブレヴァルが感動的なフェードル、ジャンヌ・アットが極めて美しいディアーヌ、プラモンドンとイヴォンヌ・ガルがイポリットとアリシーの困難な役。廊下では幾人かが「これは図書館入りの作品だ」と言う。しかしながら、その連中もジャン=フィリップ・ラモーのバレエと音楽を高く評価している。

[ Ψ 蛇足 ]
ジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764)は18世紀フランスの代表的な作曲家である。
この歌劇の台本は、ラシーヌの代表的な悲劇「フェードル」(Phèdre)にもとづいている。もともとはギリシア英雄伝説の物語である。アテネの王テゼー(テセウス)とアマゾネスの間に生まれたのがイポリット(Hippolyte)で、テゼーによって滅ぼされた王族の娘アリシー(Aricie)との悲恋と、テゼーの妻フェードル(パイドラ)が継母の身ながらイポリットに恋慕してしまうという苦悩が織り交じった悲劇である。
(↑)画像は19世紀初頭の画家ピエール=ナルシス・ゲラン作の「フェードルとイポリット」

*参考サイト:
(1)YAMAHA おんがく日めくり: 9月12日フランスの作曲家、ジャン・フィリップ・ラモー没(1683~1764)
(2)Wikipedia(和文)フェードル
(3)UT Repository東京大学: 『フェードル』における毒の役割 永井典克・著「東京大学仏語仏文学研究」(22),3~51,2000(ISSN 09190473)
by utsushihara | 2008-05-13 18:01 | オペラ、音楽、演劇1907-08