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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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軍用食肉偽装事件(前)

軍用食肉偽装事件(前)_f0028703_14424726.jpg1908年4月8日(水)

東部方面の駐屯部隊に劣悪な食肉を供給して不当な利益を得ていた業者によって引き起こされた騒動が鎮静化したと思われたところに、今度はパリとヴェルサイユ地区で新たな騒動が持ち上がった。
一昨日、第21植民地部隊の給食係マンジャン大尉がパリ13区の食肉業者プレシー氏から納入されたソーセージとブダンを拒絶したのである。士官はすぐさま軍事省に連絡したため、ただちに検察局が動き出し、予審判事のル・ポワトヴァン氏が捜査を担当することになった。
ドゥスー・デ・ベルジュ街に住む肉屋のプレシー氏への家宅捜査は警視庁の次長ブロ氏によって昨日行なわれ、ソーセージおよびソーセージ加工用の肉を押収し、検査技師のクラン氏のもとに渡された。

ヴェルサイユでも第1および第5工兵連隊において、警視のパイェン、ヴィダル、カルメット3氏が主計士官の同席のもとで納入されたばかりの生のソーセージを採取し、中央研究所宛に送った。

出典 Crédit:©BNF-Gallica #288052 « Le Figaro » le 8 Avril, 1908

[ Ψ 蛇足 ]
この食肉偽装事件は、1908年4月から5月にかけてフランス全土で大騒ぎとなった。新聞の見出しは「いたんだ肉」(Les viandes avariées)として連日記事が報じられた。「歴史は繰り返される」というか、どこの国にでも悪事で私腹を肥やす人間がいるのだから、勧善懲悪のドラマが決してなくならないのだろう。

予審判事のル・ポワトヴァン(Le Poittevin)の名前は、フランス西部ポワトゥ地方(Poitou)あるいはポワチェ市(Poitiers)の人という意味のポワトヴァン(le poitevin)から変化したものと思う。
ドゥスー・デ・ベルジュ街(rue du Dessous-des-Berges)=「土手下通り」というのも面白い通り名である。
ソーセージ(saucisse)とブダン(boudin)の違いは、簡単に言えば豚の血を使うか否かであるが、白いブダン(boudin blanc)などは血でなく脂身を使うらしい。

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by utsushihara | 2008-04-08 14:40 | フランス社会政経1909-10