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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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バニラ香料商殺人事件(6)(ベルエポック事件簿)

1908年3月6日(金)

エンニ氏の葬儀は昨日(5日)の朝8時半から行なわれた。エンニ氏の父親の代理人ベルジェ氏をはじめ何人かの友人たち、隣人たち、そして興信所長のジェルソン氏がバニュー=パリジァン墓地まで霊柩車について歩いた。プロテスタントの牧師が最後の祈祷をささげ、短い説教をした。

捜索されている「褐色の髪の男」はせいぜい30歳である。中肉中背で黒く鋭い目つきをしており、日焼けした肌をしている。身なりはきちんとしており、言葉には訛がない。時々エンニ氏と同じ床屋に行っていた。彼は右手の小指に青みがかった宝石のついた金の指輪をはめていて、人造ダイヤの付いたタイピンをしていた。この男がジェルソン氏に向かって吐いた言葉に彼の容疑を思わせるようなくだりがあった。それは「エンニはあんたの調査結果を聞くことはないだろうよ。」である。
警察当局はこの男が本当に犯人なのかどうかは疑わしいと思っている。もしこの男が犯人ならば、そしてもしジェルソン氏が明らかにした新事実が確かであるならば、彼は1000フランの報酬を手に入れるためにすかさず犯行に及んだということになる。しかしアマール警視は、「それはちょっと考えられませんな。よく調べてみなければ。バニラ商の顧客や取引仲間の特殊な世界の他の手がかりの線も見捨てるつもりはない。」と語っている。

出典 Crédit:©BNF-Gallica #288018-9 « Le Figaro » le 5-6 Mars, 1908
by utsushihara | 2008-03-06 16:55 | ★ベルエポック事件簿1908