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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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カペー弦楽四重奏団の公演

1907年1月6日(日)

1月6日パリ音楽院で行なわれた演奏会でカペー弦楽四重奏団は素晴らしい調べを聞かせてくれた。曲目はすべてベートーヴェンの弦楽四重奏曲で、
①第3番ニ長調、作品18の3、②第10番変ホ長調、作品74、③第12番変ホ長調、作品127
カペー弦楽四重奏団の公演_f0028703_16474652.jpgであった。1月と4月に予定されている公演では、モーツァルト、ブラームス、シューマン、シューベルトの曲を順次取り上げるが、室内楽の愛好者たちには最高の楽しみとなるだろう。

出典:BNF-Gallica #102980 « Je sais tout » No.25; FEV. 1907

[ Ψ 蛇足 ]
画像は左から
第1ヴァイオリン: リュシアン・カペー、Lucien Capet (Vn.I)
第2ヴァイオリン: アンドレ・トゥレ、André Touret (Vn.II)
チェロ:  ルイ・アッセルマン、Louis Hasselmans (Vc)
ヴィオラ: ルイ・バィイ、Louis Bailly (Va)
のメンバーである。リーダーのリュシアン・カペー(Lucien Capet, 1873-1928)はパリ音楽院で学んだ後、コンセール・ラムルー管弦楽団(Concerts Lamoureux)の首席奏者となる傍ら、弦楽四重奏団を組んで特にベートーヴェンの後期の作品に取り組んだ。1904年から本格的にこの画像のメンバーで演奏活動を開始した。途中でヴィオラがアンリ・カザドシュ(Henri Casadesus)に代わったらしい。
カペー自身はその後20年間余りにわたって室内楽演奏を続け、その声価は世界的・歴史的に高いものとなった。現在でもレコード録音が聴けるのは1920年代に可能となったレコード製作技術の進歩のおかげである。私事になるが、一時期復刻盤でカペー四重奏団の演奏を繰り返して聴いたことがある。「神のごとき演奏」と評された傑作『ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番イ短調、作品132』である。人間の手が作り出す音の響きと楽器で歌い上げる表現の人間味あふれる演奏だった。彼らはこの録音のために百何十回かの練習を積み重ねたというから頭が下がる。BNF-Gallicaのネット図書館でその一部(第2楽章)を手軽に聴くことができる。
*1928 : le Quatuor Capet enregistre Beethoven : une version de référence
Beethoven:Quatuor No.15 en la mineur op. 132. Extrait de 2ème mouvement

*参考サイト:
(1)「サロン・ド・ソークラテース」のサイト「連載・ディスコグラフィー」にあるカペー弦楽四重奏団に相当マニアックで詳細な解説がある。
(2)Wikipedia(英文):Capet Quartet
by utsushihara | 2007-01-06 16:46 | オペラ、音楽、演劇1907-08