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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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週休法の施行(1)

週休法の施行(1)_f0028703_18182317.jpg1906年9月23日(日)

働く者に対して一週間に一日の休日を付与する法律(週休法)がこの9月2日に施行されたばかりだが、10日後の9月20日までの間において深刻な混乱はほとんど起きていない。しかしながらこの法律の適用方に関しての数多くの抗議の声がわき起こっている。理髪店やいくつかの銀行ではごく平穏に推移しているのに対し、雑貨店や洋装店、書店では休日を申し出による交代制でしか取れていない。市場などにおいては何らかの妥協点を見出しており、同様に食料品店、レストラン、カフェなどもその方向にある。

一方、この法律をめぐっていくつかの場所で混乱が進行しているという報道もある。9月23日(日)パリでデモ行進に加わっていた何人かが日曜日に店を開けている店舗を襲撃するに至った。その中でメニルモンタンの市場も被害にあい、支配人のルピエートル氏はショックにより急死した。

週休法の施行(1)_f0028703_9344072.jpg写真(→)のアルトゥール・フォンテーヌ氏は今フランスでもっとも忙しい人物の一人である。氏は労働・通産省の労働局長として、激しい議論が交わされている週休法の適用解釈に絶えず心配りをしている。

出典:BNF-Gallica #102979 « Je sais tout » No.20; OCT. 1906&No.21; NOV. 1906
画像Crédit d’image : © Le site des Annales des Mines:Les ingénieurs des mines au XIXème et au XXème siècles

[ Ψ 蛇足 ]
百年前だけでなく、ごく最近までもフランスでは日曜日に店を開くということに厳しい制約があったことが記憶にある。観光旅行で週末に訪れた街の商店がことごとく扉を閉めて買い物ができないことに日本では味わえない不便さを感じる人も多いだろう。キリスト教の「安息日」の観念もその日は仕事をせずに教会に行くことも踏まえてこの週休法(La loi sur le repos hebdomadaire)の精神に反映されていたのだろうか。

アルトゥール・フォンテーヌ(Arthur Fontaine, 1860-1931)は、鉱山技師を経て鉱山監察官、そして労働局の官吏だった以外はあまり詳しいことはわからない。文人や芸術家たちとの親交があったようで、夫人のマリー(Marie Escudier-Fontaine)の肖像画がオディロン・ルドンやエドゥアール・ヴィヤールによって何点か描かれている。
*参考サイト:メトロポリタン美術館、ヨーロッパ絵画 Works of Art Odilon Redon; Madame Arthur Fontaine (Marie Escudier), 1901
by utsushihara | 2006-09-23 18:17 | フランス政治社会1905-06