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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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革命の闘士マラー像

革命の闘士マラー像_f0028703_18124478.jpg1906年8月

ジャン・バフィエ氏の制作によるマラーの記念像は数年のあいだ未決のまま大理石彫刻の保管庫に収められていたが、パリ19区のビュット・ショーモン公園に設置されることとなった。

出典:BNF-Gallica #102979 « Je sais tout »No.20; OCT. 1906

[ Ψ 蛇足 ]
彫刻家のジャン・バフィエ(Jean Baffier, 1851-1920)については、当ブログの1906年1月に、16世紀の思想家「ミシェル・セルヴェの彫像」の作者として掲載したことがある。このセルヴェ(Michel Servet, 1511-1553)という人物については松本さんの「発見記録Blog」のほうで詳しく言及していただき、大いに勉強になったことを覚えている。
彫像の共和国(1)リベルタンと三位一体
彫像の共和国(3)アンヌマスのセルヴェ像

19世紀末から20世紀にかけての第3共和制の時代に、パリをはじめとする都市空間に多くの彫像や記念碑が建てられたのはご存知の通りだが、政治的な宣伝活動や示威運動として設置されたものも多いという。上記の彫刻家バフィエも、反ユダヤ主義者で、カトリックの伝統に基づいた国粋主義的な思想に与して、作品にもそれを盛り込む表現を行なったとされる。
記事掲載の「マラー像」も1886年に起きた国会議員の暗殺計画について新聞メディアで論戦が交わされる中で制作され、大きな話題となったものである。画像が不鮮明なので、もっとましな写真がないものかと現在のビュット・ショーモン公園(Parc des Buttes-Chaumont)も含めて探索してみたが、どうしても見つからない。最後は「国際セルヴェ協会」Servetus International Societyのサイトにある下記の論文に「このマラー像は1942年に破壊された」とあった。ドイツ軍のパリ占領時代のことである。
* Monuments, martyrdom, and the politics of religion in the French third republic. by Neil McWilliam(英文)

** 『パリは燃えているか』ラリー・コリンズ&ドミニク・ラピエール著、志摩隆・訳、早川書房刊より引用 : 「・・・ドイツ兵たちは、街の容貌さえ一変させてしまった。美しい銅像をほとんど二百近くも台座からひきずりおろしてしまったのだ。そのなかには、自由を高らかに讃美した詩人ヴィクトル・ユゴーの臨終の家の近くに、かつて君臨していた詩人の巨大な青銅の像も含まれていた。これらの銅像は、ドイツに送られて大砲に鋳造されてしまった。・・・」

(ラスパイユ通りに今も置かれている有名なロダンのバルザック像のほうは、ひそかに天文台の敷地の片隅に隠し置かれて難を逃れたという別の有名なエピソードもある。)
by utsushihara | 2006-08-29 18:08 | 美術、彫刻1907-08