フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


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ロンジュモーの鉄道事故

1909年8月8日(日)f0028703_20452432.jpg

8月8日の夜、アルパジョンを午後9時17分に出発した蒸気機関車の引く6両編成の第20近郊列車(Tramway à vapeur no.20)には郊外の緑地で楽しい休日を過ごしたパリの市民たちが大勢乗っていた。
ロンジュモーの手前2kmの踏切で列車は急停止した。その踏切では近隣の農園の荷車が繋いだ馬ごと転倒していた。機関士のルーセルはやむを得ず停車した。車掌はすぐに車両から降り、規則に従って赤信号を灯した提燈を掲げて後の方向に走った。彼は後からパリの市場向けの野菜を積んだ貨物列車が続いて来るのを知っていた。
しかしここは直線の線路で見通しがきくはずの場所で、理解しがたいことに、後続列車の運転士がまったくスピードを緩めないまま走ってくるのが見えた。遅すぎた。恐ろしい衝突事故が起きた。
貨物列車の機関車は近郊列車の最後尾の車両に食い込んで押し潰し、次の屋上席のある車両に乗り上げてめちゃくちゃになった。恐ろしい叫び声が夜の薄闇の中に沸き起こり、恐怖に駆られた乗客たちは車両から地面に飛び降りて避難しようとした。衝突のすさまじい音響と悲鳴を聞きつけて、あちこちから人々が提燈を手に救援に駆けつけてきた。ほのかな明かりを手がかりに人々は引き裂かれた車両の残骸の中を探し回った。血だらけの中を歩いた。
f0028703_204624.jpg人々は急ごしらえの担架を作り、そこに死亡者を横たえた。かなり損傷の激しいのを含み12を数えた。さらに重傷者約30名を運ぶ担架と軽傷者の苦痛に満ちた嘆息の行列はロンジュモーの病院の方角に続いた。

出典Crédit:©BNF-Gallica #569149 « Le Matin » No.9296, le 10 Août, 1909
出典 Crédit:©BNF-Gallica #5526293 « Touche à tout » No.9; Sep. 1909
画像 Crédit photographique:©BNF-Gallica #716869 «Le Petit Journal, supplément illustré» No.979, Dimanche, le 22 Août, 1909
画像 Crédit photographique:©BNF-Gallica #5738243 « La Revue hebdomadaire et son supplément illustré » No.32; 7 Août, 1909

[ Ψ 蛇足 ]
痛ましい鉄道事故である。鉄道の利便性が高まり、運行ダイヤが過密化していたのも原因だっただろう。驚くのは、パリの人々は日曜の夜をこんな遅くまで使って「目一杯」楽しんでいたことである。しかし、そこにスケジュール通りに行かない小さな事故が、大きな惨事に発展する危険性もあった。交通機関の安全対策とは、いつの時代でも追及し続けるべき課題なのだろう。

[ ΨΨ 蛇足の蛇足 ]
ロンジュモー(Longjumeau)の町はパリ南郊20kmほどにあるが、かつてアドルフ・アダン(Adolphe Adam, 1803-1856)作曲によるロマン派初期の歌劇『ロンジュモーの郵便屋』(Le postillon de Lonjumeau, 1836)で知られる地名となった。ただし厳密に言えば、オペラの「ロンジュモー」の綴りには《 g 》が入っていない。
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by utsushihara | 2009-08-09 20:42 | フランス社会政経1909-10