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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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ジョルジュ・オーネの『製鋼技師』の再演

1909年3月8日(月)

ポルト・サン=マルタン座では3月8日からジョルジュ・オーネ氏の戯曲『製鋼技師』(4幕5場)の再演が始まった。ジャーヌ・アディン女史が初演のときと同様にヒロインのクレール・ド・ボーリュー役を演じる。
評論家、夕刊記者、劇評記者のための座席は身分証明書の提示者に用意されている。

ジョルジュ・オーネの『製鋼技師』の再演_f0028703_18232370.jpg出典Crédit:©BNF-Gallica #618551 «Le Petit journal» No.16868, le 3 Mars, 1909
出典Crédit:©BNF-Gallica #102984 « Je sais tout » No.51; Avr. 1909
画像 Crédit d’image : ©CMN: Ministère de la Culture de France (Médiathèque du Patrimoine et de l'Architecture) Archives photographiques diffusion RMN / Jane Hading, dans "Les Rendez-vous bourgeois"

[ Ψ 蛇足 ]
以前にも書いたが主演のジャーヌ・アディン(Jane Hading, 1859 -1940)は英国出身のジェイン・ハーディングというのではと思ってしまうが、実際のところ彼女はマルセイユ生まれのフランス人で、本名はジャンヌ・トレフレ(Jeanne Trefouret) といい、父親も俳優だった。下記参考サイトにも書いたが、新興産業としての鉄鋼業などと、旧来のブルジョワ貴族との階級間の摩擦や葛藤をオーネは自作の小説群で描き出した。それが評判になると、「セルジュ・パニーヌ」(Serge Panine)や「製鋼技師」(Maîtres de forges)等の彼の作品は自前で戯曲化して舞台で盛んに演じられるようになった。「製鋼技師」は1883年にジムナズ座で初演され、大成功を収めていた。下記の(英文)Wikipediaにはこの舞台の写真が掲載されている。

この時期の各劇場ではかつて評判だった作品の再演が相次いで行なわれた。
ジョルジュ・オーネの『製鋼技師』の再演_f0028703_21554232.jpgまずアントワーヌ座では、モーリス・ドネー(Maurice Donnay)とリュシアン・デカーヴ(Lucien Descaves)共作の『伐採地』(La Clairière)で、林間の空き地(クレリエール)に共産主義者たちの夢見る理想の共同生活を築こうと集まった者たちが、最後は互いに譲歩できない私利私欲の問題に突き当たって苦悶する、という深刻な異色作が再度上演され、大きな反響を呼んでいる。(←画像)
またルネサンス座では、エルクマン=シャトリアン(Erckmann-Chatrian)作の『ポーランドのユダヤ人』(Juif polonais)が再演され、リュシアン・ギトリ氏がことのほか喝采を受けている。
最後にサラ・ベルナール座では、エドモン・ロスタンの評判作『鷲の子』(L’Aiglon)に大女優サラ・ベルナール女史が戻ってきた。舞台に登場したところでの割れるような拍手が起こり、その後の幕が変わるごとにも熱狂的な喝采が繰り返された。

*参考サイト:
(1)十九世紀フランス忘却作家メモ Notice de l'écrivain français dans l'oubli
ジョルジュ・オーネ (Georges Ohnet, 1848-1918)
(2)Wikipedia(英文)Jane Hading

**これまでの関連記事france100.exblog:「セルジュ・パニーヌ」の再演(1906.01.09)
by utsushihara | 2009-03-08 18:19 | オペラ、音楽、演劇1909-10