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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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無線操縦の新型魚雷の実験成功

1909年2月12日(金)

無線操縦の新型魚雷の実験成功_f0028703_1752643.jpg12日午後、ブルゴーニュ地方のシャロン=シュル=ソーヌ近郊にあるル・クルーゾの施設内で、考案者のギュスターヴ・ギャベ氏と元海事省兵器局長のド・ラ・ロック将軍の見守る中、「無線電波自動操縦」による新型魚雷の実験が行なわれた。これはつまり、新たな水中兵器の安定性と防水性を検証するものであり、無線による遠距離からの操作性という問題をも解決するものであった。
実験は成功し、この魚雷の方向舵を操ることにより標的を違わずに狙え、またスクリューを正逆の両回転させることで前進も後退も可能となっている。推進力は従来の魚雷にはない速度を発揮し、射程距離もかなり拡がった。
この魚雷には300kgから900kgの爆薬を充填でき、最大級の戦艦に命中させれば数分で沈没させることができるという。この恐るべき破壊兵器は、次回はパリのセーヌ川でさらに改良した無線操縦の実験を行なうことになっており、科学の目覚しい発展を裏付けることになるだろう。
数年前まではこうした着想は信憑性がないものと受け止められてきたが、20世紀の人間はもはや驚くことなく開発に直進するようになった。ジュール・ヴェルヌは我々の眼前にますます疑う余地のない預言者として現れており、彼の小説の主人公たちは未来において、恐らく以前から暮らしていて、出生証明も得ていた人物として見えてくるのではなかろうか。

出典Crédit:©BNF-Gallica #568971 «Le Matin» No.9118, le 13 Fév. 1909
出典Crédit:©BNF-Gallica #618534 «Le Petit journal» No.16851, le 14 Fév. 1909

[ Ψ 蛇足 ]
「無線電波自動操縦」による新型魚雷(La nouvelle torpille radio automatique dirigeable sans fils)。
ギュスターヴ・ギャベ(Gustave Gabet)
魚雷(La torpille)の単語がヴェルヌの小説、例えば「海底二万里」に出たかどうかは専門の方のご教示を待ちたい。「トルピユ」は初め魚の「シビレエイ」のことを意味していた。

**これまでの関連記事france100.exblog:ブルガリア皇太子のパリ訪問(1905.10.18)ル・クルーゾ(Le Creusot)の工場見学
by utsushihara | 2009-02-13 17:48 | 科学、軍事、海事1909-10