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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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モンテカルロのオペラ・シーズン開幕「指輪」全曲(1909)

1909年1月28日(木)

モンテカルロのオペラ・シーズンの開幕は、例年アルベール大公閣下の主宰のもと、全世界の社交界の選りすぐりがモンテカルロ歌劇場に集う最も重要な芸術イベントとなっている。演目は年々充実を見せているが、今年は華々しくも『ニーベルンクの指輪』(l’Anneau du Nieberung)の三部作(Tétralogie)公演をもって開幕となった。この大作はこれまでドイツ、とりわけバイロイトでしか全曲公演が行なわれたことがなく、この傑作がフランス語によって歌われるのは初めてのこととなった。
前夜祭の『ラインの黄金』(l’Or du Rhin)は大成功であった。ここでこれから数日間、ラウル・ギュンズブール氏によっていかなる歌唱と公演の奇跡がもたらされるかを伝えることになるだろう。観衆は最高の有名歌手たち、例えばリトヴィンヌ女史、ジャンヌ・ローネー女史、ヴァン・ダイク氏、デルマ氏、マックス・ブーヴェ氏等々の歌唱に対し、あふれかえる客席から喝采を送り続けることだろう。

モンテカルロのオペラ・シーズン開幕「指輪」全曲(1909)_f0028703_18294327.jpg出典 Crédit:©BNF-Gallica #288351 « Le Figaro » le 29 Jan. 1909
出典Crédit:©BNF-Gallica #618519 «Le Petit journal» No.16836, le 30 Jan. 1909
画像 Crédit photographique : ©Musée d'Orsay, Dist RMN / Alexis Brandt / Cote cliché : 09-519209 / Fonds : Photographies / Titre : Une entrée de palais à Monte Carlo / Auteur : Anonyme
Localisation : Paris, Musée d'Orsay / Acquisition : Don Famille Granet, 1981

[ Ψ 蛇足 ]
モンテカルロでの歌劇シーズンは毎年2月が最盛期だったようである。避寒保養地としてクリスマスや新年を過ぎてから厳寒期となる時期に、社交界の面々がモナコや南仏に移動して温暖な日々を過ごすのが通例だったのだろう。歌劇の公演も新作や大作を意欲的に取り上げている。ここで面白いのは、数ヶ月前にパリのオペラ座で「神々の黄昏」を初演したときの混乱(下記リンク↓)にもめげず、「指輪」の全曲公演に漕ぎつけた関係者たちの熱意である。
看板歌手としてのフェリア・リトヴィンヌ (Felia Litvinne, 1860-1936)やエルネスト・ヴァン=ダイク(Ernest van Dyck, 1861-1923)もさることながら、劇場監督のラウル・ギュンズブール(Raoul Gunzbourg, 1860-1955)の活躍も注目すべきものがあったようだ。上記フィガロの記事中には「全曲をフランス語で」(tout entier, en langue française)とあったのだが、果たしてどんなふうに聴こえたのだろうか?

**これまでの関連記事france100.exblog:
(1)オペラ座で『神々の黄昏』の総稽古(ゲネプロ)(1908.10.28)
(2)モンテカルロでサン=サーンスの新作オペラ「祖先」(1906.02.24)
by utsushihara | 2009-02-01 18:16 | オペラ、音楽、演劇1909-10