人気ブログランキング | 話題のタグを見る


フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

検索

カテゴリ

フランス社会政経1909-10
フランス政治社会1907-08
オペラ、音楽、演劇1909-10
オペラ、音楽、演劇1907-08
美術、彫刻1909-10
美術、彫刻1907-08
文芸、評論1909-10
文芸、評論1907-08
科学、軍事、海事1909-10
科学、軍事、海事1907-08
★ベルエポック事件簿1909
★ベルエポック事件簿1908
スポーツ、乗物、探検1909-10
スポーツ、乗物、探検1907-08
※百年前の広告
独墺バルカン情勢1909-10
独墺バルカン情勢1907-08
モロッコ問題、アフリカ1909-10
モロッコ問題、アフリカ1907-08
日本・東洋事情1909-10
日本・東洋事情1907-08
ロシア帝政末期1907-10
各国事情1909-10
各国事情1907-08
フランス政治社会1905-06
オペラ、音楽、演劇1905-06
★ベルエポック事件簿1910
美術、彫刻1905-06
文芸、評論1905-06
科学、軍事、海事1905-06
スポーツ、乗物、探検1905-06
モロッコ問題、アフリカ1905-06
ドイツ情勢1905-06
ロシア帝政末期1905-06
日露戦争、東洋事情1905-06
各国事情1905-06

タグ

(24)
(24)
(22)
(19)
(14)
(13)
(13)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(11)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(10)

最新のトラックバック

以前の記事

2011年 03月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧

ライト兄弟、試験飛行をフランスで継続

ライト兄弟、試験飛行をフランスで継続_f0028703_22274790.jpg1908年6月15日(月)

(6月5日付のフィガロ紙の記事から)
ウィルバー・ライト氏はロワール下流ブラン付近にある53ヘクタールの土地を公式の試験飛行場として最終的に決定した模様である。格納庫は謎の飛行機を収容するために幅7m、奥行き15m、高さ5mで建設の注文が出された。ライト氏は手始めに往復16kmの周回飛行を実行すると約束している。

(6月15日付のフィガロ紙の記事から)
ウィルバー・ライト氏は米国サウス・カロライナ(Caroline du Sud)で弟と共におこなった飛行実験に関する正確な情報を発表した。飛行をおこなった土地は砂丘地帯であり、最も近い鉄道駅から72kmも離れたところにある。彼らの企図は証人が誰もいないところで実現されることも考えられた。彼らの試験飛行に関しては空想の産物ではないかとか、いくつかの新聞で掲載された写真もトリック画像ではないかなどど言われたこともある。
ウィルバー・ライト氏は弟のオーヴィルとともに39kmの飛行を実現したと明言している。彼らはその偉業を文書にまとめ、エアロフィル誌の編集長ブザンソン氏と飛行家のフェルバー大尉に宛てて送っていた。
彼らの飛行機の機体は平衡装置に関する特許を取得しており、その利点は安定性にある。最近サウス・カロライナで達成した試験飛行では、機体の平衡を保つために新たに開発された装置が使われた。
ライト兄弟のフランス滞在は数ヶ月にわたるだろう。彼らの飛行機はあと数日後には準備が整う。あとはフランスのエンジン製造業者に注文した25馬力のモーターの据付を待つだけとなっている。ライト兄弟はその実験のために、ル・マン市の競馬場を借り受けている。

出典 Crédit:©BNF-Gallica #288018 « Le Figaro » le 5 Mars, 1908
出典 Crédit:©BNF-Gallica #288122 « Le Figaro » le 15 Juin, 1908
画像 Crédit d’image : Wikimedia Commons Category: Wright brothers
http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Wright_brothers

[ Ψ 蛇足 ]
ライト兄弟(Les Frères Wright)は、当時文化の中心であった欧州から遠く離れた新大陸アメリカで飛行実験をおこない、1903年12月、動力飛行機による人類の初飛行に成功した。しかしながら彼らの偉業は当の米国でもさほど評価されず、上記にあるようにトリック写真であるかのような批判も受けた。欧州では特にフランスを中心に飛行機の開発・改良による記録の更新に人々が熱中しており、ライト兄弟もそうした記録競争の場に直接加わることを望んだのだろうと思われる。
ロワール下流の町ブラン(Blain)は、ナントの北西にあたる。ル・マン(Le Mans)のほうが人々に注目されながら実験を進められるので、即公式記録として認定されやすかったのである。
ウィルバー・ライト(Wilbur Wright, 1867-1912) 兄、この4年後に死去する
オーヴィル・ライト(Orville Wright, 1871-1948) 弟
by utsushihara | 2008-06-15 22:26 | スポーツ、乗物、探検1907-08