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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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ビュッサンの民衆劇場で3幕劇『遺産』

ビュッサンの民衆劇場で3幕劇『遺産』_f0028703_21125262.jpg1908年8月2日(日)

(←画像)モーリス・ポトシェール氏は、長年アルザス南部にあるビュッサン村で野外劇場を運営していることでよく知られている。この劇場の名前は《民衆劇場》(Théâtre du Peuple)といい、今年は8月2日、自作の3幕の古風劇『遺産』(Héritage)をオデオン座のモニエ氏の主演で上演し、大成功をおさめた。

出典Crédit:©BNF-Gallica #102983 « Je sais tout » No.44; Sep. 1908

[ Ψ 蛇足 ]
モーリス・ポトシェール(Maurice Pottecher, 1867-1960)はビュッサン(Bussang)の村長であり実業家の家に生まれた。パリで学びながら演劇で身を立てようとしたが、毎夏田舎で過ごすうちにその地で民衆のための演劇活動をすることを決心し、「芸術によって、人間性のために」(Par l’Art pour l’Humanité)を標語とする民衆劇場を作った。彼は30を超える地方色豊かな劇作品のほか、評論集、詩集、小説、短篇などを残している。

*参考サイト:
(1)Wikimedia Commons Image: Maurice Pottecher's Théâtre du Peuple at Bussang in 1895.jpg(1895年の民衆劇場風景)
(2)Théâtre du Peuple(仏語:民衆劇場公式サイト)
(3)Double-Coeur: Bussang – le Théâtre du Peuple 《 Par l’Art pour l’Humanité 》
(4)劇作家佐藤康氏のBlog《とんぼのメガネ》講義「ロラン・バルトと演劇」前期レジュメ2007/07

[ 追記 : フィガロ8月5日付の記事から]
ビュッサンの《民衆劇場》では先週の日曜日に今季の最初の公演がおこなわれ、大成功だった。取り上げられたモーリス・ポトシェール氏の『遺産』(Héritage)の公演において、オデオン座の俳優モニエ氏は地元の素人劇団の人々と交わり、入念な現実描写と悲劇的な感情表現とでもって主人公クロード・ロマンの酒に溺れた農夫の転落と絶望と、ついには激情から図らずも自分の息子を殺してしまう役柄を見事に演じた。またポトシェール夫人は素晴しい演技で、吝嗇で信心深い年老いた農婦の彫りのある人物像を見せてくれた。
この陰気な農村の悲劇に続いて、田園生活風景というよりも、大自然の太陽いっぱいの畑での収穫作業の風景を舞台化したジュール・プランセ氏の田園劇『メシドール』(Messidor)が上演された。この作品は『にんじん』の作者ジュール・ルナール氏の緻密な観察と個性豊かなユーモアあふれる田園劇『牧人の歌』(Bucoliques)をもとに作られたものである。
来たる16日(日)にも入場料無料の同じ出し物の公演があり、また23日(日)にはポトシェール氏がアルザスの伝説をもとにした新作劇『アンスの城』(Le Château de Hans)の初演が予定されている。

出典 Crédit:©BNF-Gallica #288173 « Le Figaro » le 5 Août, 1908

**これまでの関連記事france100.exblog:オールネー=スー=ボワの田園劇場の開演(1907.06.23) ジュール・プランセ主宰
by utsushihara | 2008-08-02 21:11 | オペラ、音楽、演劇1907-08