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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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ワーグナー没後25周年記念演奏会

ワーグナー没後25周年記念演奏会_f0028703_23313364.jpg1908年2月27日(木)

ラムルー管弦楽団は、2月27日午後9時からワーグナー祭(Festival Wagner)と銘打って彼の作品だけの演奏会をフェリックス・モトル氏(画像→)の指揮、カショフスカ女史の共演で開く。
①歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 (Le Vaisseau fantôme, ouverture)
②歌劇「ローエングリン」前奏曲 (Lohengrin, prélude)
③歌劇「タンホイザー」序曲 (Tanhäuser, ouverture)
④歌劇「さまよえるオランダ人」ゼンタのバラード(Le Vaisseau fantôme, Ballade de Senta) Mme F. Kaschowska
⑤「女声のための4つの詩」(Quatre Poèmes chantés, orchestré par F. Mottl) Mme F. Kaschowska
⑥歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」序曲 (Les Maîtres chanteurs, ouverture)
⑦楽劇「パルシファル」前奏曲 (Parsifal, prélude)
⑧楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲とイゾルデの愛の死 (Tristan et Yseult, prélude et la Mort d’Yseult) Mme F. Kaschowska

出典 Crédit:©BNF-Gallica #288003 « Le Figaro » le 19 Fév. 1908
出典 Crédit:©BNF-Gallica #288009 « Le Figaro » le 25 Fév. 1908
出典 Crédit:©BNF-Gallica #288011 « Le Figaro » le 27 Fév. 1908
画像 Crédit photographique:Badische LandesBibliothek: Der Magier am Dirigentenpult. Felix Mottl (1856-1911)
http://www.blb-karlsruhe.de/blb/blbhtml/2006/mottl.php

[ Ψ 蛇足 ]
リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner, 1813-1883)はこの年から25年前の1883年2月13日に世を去った。ドイツ圏のみならずフランスでもワーグナーを記念するオペラ公演が行なわれた。新経営陣のオペラ座では2月にロシアから呼び寄せた歌姫マリー・クスニェツォフ(Marie Kousnietzoff, 1880-1966)による「ローエングリン」が、またジャンヌ・アット(Jeanne Hatto, 1879-1958)主役の「ワルキューレ」も上演されている。

ミュンヘンの宮廷劇場の音楽監督のフェリックス・モトル(Felix Mottl, 1856-1911)はワーグナー指揮者として早くからバイロイト音楽祭に関わり、高い評価を得ていた。アンドレ・メサジェやアンリ・ビュッセルはモトルのワーグナー解釈を学び取りたいという意欲を示していた。

「女声のための4つの詩」は恐らくヴェーゼンドンクWesendonk夫人の詩につけた歌(5曲)のものと思われるが詳細は知らない。共演したフェリシー・カショフスカ(Felicie Kaschowska, 1867-1951)はワルシャワ生まれのソプラノでドイツ圏でワーグナー歌手として活躍した。

*参考サイト:Felicie Kaschowska(独語)
**これまでの関連記事france100.exblog:8月のオペラ座「ワルキューレ」(1907.08.20)ミュンヘンのモトルに影響を受けてのビュッセルの指揮

***アンリ・ビュッセル著「パリ楽壇70年」、©池内友次郎・訳編、音楽之友社刊より引用:
2月27日(木):コンセール・ラムルーで、フェリックス・モトルが、ワーグナー祭を極めて厳正な権威をもって指揮する。「ローエングリン」のいくつかの断章と「トリスタン」と「ニュルンベルクの名歌手」。演奏会が終って祝辞を述べに行くと、彼は、オーケストラの質にたいして、特に管楽器のそれにたいして、あらためて感歎の言葉を述べる。

*** 新潮文庫「ジイドの日記」第2巻、©新庄嘉章・訳、1908年1月25日より引用:
『ベルリン・ターゲプラット』紙からのアンケート。
それは、ヴァーグネルの死後二十五年祭にあたって、《全ヨーロッパの芸術界、知識界の最高権威者達に、ヴァーグネルの言葉の影響、特にフランスに於ける影響について意見をききたい》というのである。
私は次のように答えた。
「私はヴァーグネルの人間も作品も嫌いである。私の激しい嫌悪は子供の時代から募るばかりである。この非凡な天才は興奮させるよりも、《圧倒》する。彼は多くの似非紳士や、文士や、愚人に、自分達は音楽の愛好者であると思いこませ、ある芸術家達には、天才は習得出来るものだと信じこませた。恐らく、ドイツは、こんなにも偉大であると同時にこんなにも野蛮なものは、他には生み出しはしなかったであろう。」
by utsushihara | 2008-02-27 23:30 | オペラ、音楽、演劇1907-08