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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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パリ国際警察犬コンクール

パリ国際警察犬コンクール_f0028703_23324131.jpg
1908年1月6日(月)~7日(火)

ヴァンセンヌの森の競馬場は雪に覆われ、周りの木々は凍てついていた。その片隅の馬券売場が立ち並ぶ辺りにおいて、昨日(6日)からパリ国際警察犬コンクールの第1部が開催された。主催者は、フランス番犬・警備犬・警察犬クラブである。
競技は午前9時から始まったが、とても面白い内容であった。種目は次々に実施された。
歩き回る、呼んだ人のところに行く、おすわり、動くな、伏せ、出されたものを食べない、
物を守る、物を持ってくる、生垣と1m80の間仕切りを飛び越す、
自発的に、あるいは命令により囚人を監守し、脱走を妨げる
命令により攻撃する、命令により攻撃を止める、命令で主人のところに戻る等々。

昼には警備犬クラブの好意により招待客と参加した犬の持ち主たちに食事がふるまわれた。演説と乾杯が続き、特に北仏ルーベ市からわざわざやってきた警備犬クラブ会長のルーセル氏が「当クラブは設立してまだ2ヶ月たらず、つまり1907年11月24日設立でありますが、すでに素晴らしい成果を得ており、今や警察犬の問題は時の話題となっております」と弁舌さわやかな口調で挨拶した。

パリ国際警察犬コンクール_f0028703_13303652.jpg午後には競技が再開され、より厳しく、より難しく、より競争の激しいものとなった。レーピン警視総監は観戦者の中にまじり、ドイツ警備犬クラブ会長のフォン・シュテファニッツ大尉に向かって、「ライン川の向こうのわが隣人が牧羊犬を買い求め、鼻利きの警察犬に仕上げているのは喜ばしい」と語りかけた。

記事を終える前に、苦悶の一幕を紹介する。レキュイエ警察官は目立つ鉄の仮面をかぶり、キルティングをしっかり詰めた外套を着て、怪しいならず者の役を演じたが、見かけはおとなしそうなピカルディ産の牧羊犬ギャルソン号に脚と手を思いっきり噛まれてしまった。あぁ!これこそ自分の役目を心底知っている警察犬なのだ。

出典Crédit:©BNF-Gallica #287960 « Le Figaro » le 7 Jan. 1908

**これまでの関連記事france100.exblog:ヌィイで国際警察犬コンクール(1907.08.18)
[再掲]: 警察犬の代表格ドイツのシェパード(Shepherd)にしてもその単語の語源には牧羊の意味が含まれているのがわかる。フランスではジャーマン・シェパードのことも「ドイツの牧羊犬」(Chien de berger allemand)と言っている。
by utsushihara | 2008-01-07 22:20 | フランス社会政経1909-10