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フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


by utsushihara

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サラ・ベルナールの凱旋公演

サラ・ベルナールの凱旋公演_f0028703_17301587.jpg1906年11月10日(土)

長期にわたる米国巡業から帰ったサラ・ベルナール女史は、自分の名前を持つ劇場で凱旋公演を行なった。出し物はカチュル・マンデス氏の美しい詩劇「アヴィラの聖女テレサ」(Vierge d’Avila)で主役の聖女テレサを演じ、各紙の劇評によれば、この詩人の達意の作品と評されている。共演者は、ブランシュ・デュフレーヌ嬢、ヴァンチュラ嬢のほか、クラウス、マニー、シャルムロワの各氏で、この公演の大成功を支えている。
サラ・ベルナールの凱旋公演_f0028703_17345685.jpg
出典:BNF-Gallica #102979 « Je sais tout » No.23; DEC. 1906
画像Crédit d’image : © Gallica BNF-anthologie : La Vierge d'Avila, drame de Catulle Mendès : Sarah dans le rôle de Soeur Thérèse. Paris, Théâtre Sarah Bernhardt, 10 novembre 1906

[ Ψ 蛇足 ]
サラ・ベルナール(Sarah Bernhardt, 1844-1923)の肖像画を多く描いている画家、ジョルジュ・クレラン(Georges Clairin, 1843-1919)には、このときの彼女の舞台を描いた「『アヴィラの聖女テレサ』を演じるサラ・ベルナール」(Sarah Bernhardt in ''Sainte Thérèse d'Avila'')という作品がある。制作年は不明でこの年以降と思われる。一見すると歴史的宗教画のように思えるが、あくまでもサラ・ベルナールにこだわった画家が演劇の一場面として描いたものと受け取るべきだろう。余談だが、この画家の描いた不世出の大女優の肖像画はどれも実物に匹敵する美貌と艶かしさが感じられるような気がする。もっとも実物に接した人間は全員世を去っているのだから何とも言えないが・・・
引用した画像(→)はBNFの演劇俳優の絵葉書集からサラの演ずる聖女テレサ(テレーズ)。彼女は「聖なる怪物」(Monstre sacré)とも呼ばれたらしい。

アヴィラの聖女テレサは歴史上実在し、スペインのイエズス会の修道女、神秘思想家で修道院改革にも取り組んだ人物である。
参考サイト:
(1)和文ウィキペディア:アビラのテレサ
(2)河原道三さんの「神秘体験」というサイトに豊富で丁寧な略伝にまとめたものが読める:アヴィラのテレサ。その冒頭で
> フランスの女性思想家ボーヴォワールは、『イエズスの聖テレジア自叙伝』こそが人類の著述のなかで最高傑作といってはばからない。
と書かれているのも興味深い。
by utsushihara | 2006-11-10 17:31 | オペラ、音楽、演劇1905-06