1906年4月8日(日)8日、南仏のサン・ラファエルにおいて詩人のジャン・エカールの主宰によりアルフォンス・カールの胸像の落成式が行なわれた。彫刻家のモーベール氏の手によっている。 出典:BNF-Gallica #102978 « Je sais tout » No.16; Mai, 1906 [ Ψ 蛇足 ] アルフォンス・カール(Alphonse Karr, 1808-1890) は19世紀の詩人、小説家だが今はほとんど忘れられている。パリ生まれで早くから「フィガロ」紙の編集者として活躍する傍ら、ほとんど独力で自由かつ気兼ねのない論調の月刊誌「蜂雀」(Les Guêpes)を40年近く出し続けた。ナポレオン3世に反対したため、第2帝政下は南仏コート・ダジュールに移住し、園芸に精を出した。小説は空想と感傷的な描写の混じった作風で、花や植物にちなんだ内容も多い。 画像はアルフォンス・カール胸像のようだが、制作者のモーベールについては不明。彼が晩年を過ごした終焉の地サン・ラファエルはカンヌとサン・トロペの中間に当たる。 代表作は「菩提樹の下」(Sous les Tilleuls, 1832), 「わが庭を巡っての旅」(Un voyage autour de mon jardin; 1845), 「庭師の信条」(Le Crédo du jardinier, 1875)など。 邦訳は「怪奇小説傑作集4」の「フルートとハープ」の短篇1作のみ。(アルフォンス・カルと表記) なおアルフォンス・カール再発見に向けての先駆的小論評は、ネット上では松本さんの「発見記録Blog」にすでに掲載済みである。各種の検索エンジンではなぜか出てこないのでここでリンク表示させていただく。(なおKarrをカールと表記するか、カルにすべきかは、当面は松本先輩に倣ってrr を長音としてみた。) (1)読まずに想像するLes Guêpes 2005.11.02 (2)竹と薔薇 アルフォンス・カール 2005.12.31 「怪奇小説傑作集4」では「カール」だったと思い込んでいました。ほぼ音無しの語学なので、こういう問題では先例に頼るしかないのです。 フランス語読み上げのhttp://elsap1.unicaen.fr/KaliDemo.html で Alphonse Karr est un des pseudonymes d'Alphonse Allais. と入力してみると、うーん・・・・・・そういえば「アレ」か「アレー」かも気になります。 そもそもアルファベットをカタカナに読み替えること自体無理があるのはいたし方ありませんね。そういう意味で先人の決断もたいへんだったのだろうと勝手に思いを馳せています。アレの場合は、動詞活用形のaller, allez, allais と同じだろうから「アレ」でもOKでしょうが、karr は?? 「ロベール仏和大辞典」では「カール」でした。 澁澤龍彦「西洋人名の表記について」(桃源社版集成VII)を読み返すと、「〔表記が〕発音通り、などということは、最初から不可能だ」と書かれています。 フランスやドイツの人名の例も挙がりますが面白いのは 「ギリシア、ラテンの固有名詞の読み方となると、正しく読めば恐ろしく長くなって、とてもやり切れたものではない。いちいちスキーピオー・アーフリカーヌスなどと書いていたら、日が暮れてしまうから、せいぜいスキピオ・アフリカヌスぐらいで勘弁してもらわなければならない」 どうもありがとうございます。これで安心しました。
ギリシアの人名もそうですが、日本の戦国時代の武将の「やあやあ、われこそは・・・を先祖にもつ・・・のx代目の○○の守、・・・・・なるぞー」と悠長にやっていましたから、銃撃戦には向かなくなりました。 すべてが簡略化、短縮化された現代と、悠長に時が流れた昔とでは時間がどちらにたくさんあったのかな、とつい考え込んでしまいます。(蛇足でした)
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