フランス国立図書館(BNF)のデジタル書庫"Gallica"で見つけた百年前の月刊誌「ジュセトゥ」(Je sais tout=私はすべてを知る、という意味)や新聞「フィガロ」(Figaro)等から記事や画像を紹介。(現在1910年で進行中)


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オペラ・コミック座の新シーズン(1909~1910)

1909年10月

12年間にわたりオペラ・コミック座を率いてきたアルベール・カレ氏は、最も内容が充実したと称賛される歌劇レパートリーを作り上げるのにたぐい稀な根気を示してきた。すでに100を超える作品が上演され、その中には主要な古典歌劇の代表作、近代フランスおよび外国の音楽の傑作、今や高く評価されるに至った前衛的な作品などが含まれる。多彩なプログラムを編成するには、この豊かなレパートリーから選別するだけで十分であり、多くの作品は何度かの練習だけでいつでもポスターに再掲載する準備ができている。

f0028703_2238514.jpgだが毎年オペラ・コミック座では新作オペラを数点用意している。そのうち今年の幕開けとなったのは、若手作曲家ジャン・ヌーゲス(Jean Nouguès, 1875-1932)氏がアンリ・ケーン氏の4幕詩劇に基づいて書き上げた新作『シキート』(Chiquito)である。かつてピエール・ロチが素晴らしい筆致で描き出した戯曲『ラムンチョ』(Ramuncho)と同じようにバスク地方の風物が背景となっている。ヌーゲス氏はパリのオペラ界には初登場となる。

またモーリス・ラヴェル(Maurice Ravel, 1875-1937)氏が劇作品として初登場するのは、フランク・ノアン氏の台本による1幕劇『スペインの時』(L’Heure espagnole)である。

再演として今シーズン取り上げられるのは、
アルフレッド・ド・ミュッセ(Alfred de Musset)の3幕喜劇をルロワール(Leloir)とニゴン(Nigond)が脚色した『戯れに愛はすまじ』(On ne badine pas avec l’amour)、作曲はガブリエル・ピエルネ氏(Gabriel Pierné, 1863-1937)。
ジュール・ルメートルとモーリス・ドネー共作の5幕6景の叙情喜劇『テレマックの結婚』(Le Mariage de Télémaque)、作曲はクロード・テラス氏(Claude Terrasse, 1867-1923)。
11月15日からはビゼーの『カルメン』(Carmen)でリュシエンヌ・ブレヴァル女史(Mme Lucienne Bréval)が個性的で好奇心をそそる歌唱と演技を見せてくれる。

上演を検討中なのが、
エルネスト・ブロッホ氏(Ernest Bloch, 1880-1959)作曲のシェークスピア原作『マクベス』(Macbeth)、フレグ台詞。
サン=サーンス氏(Camille Saint-Saëns, 1835-1921)作曲の3幕歌劇『祖先』(L’Ancêtre)、オージェ・ド・ラシュ(Augé de Lassus)台詞。
マスネ氏(Jules Massenet, 1842-1912)作曲の歌劇『テレーズ』(Thérèse)、クラルティ氏の詩編による。
等々があげられる。

また、クロード・ドビュッシー氏(Claude Debussy, 1862-1918)は2つの作品を近く完成させる見込みで、オペラ・コミック座では来季(1910~1911)優先的に上演する予定である。この作品のタイトルは『アッシャー家の崩壊』(La Chute de la maison Usher)と『鐘楼の悪魔』(Le Diable dans le beffroi)で、いずれもエドガー・ポーの作品に基づいている。これらの新作を待ちながら今季は『ペレアスとメリザンド』(Pelléas et Mélisande)を完全に新しい演出と装置で再演する。もちろんこの美しい作品を愛好する人たちの熱烈な関心を満たしてくれるだろう。

出典 Crédit:©BNF-Gallica #288601 « Le Figaro » No.277; le 4 Oct. 1909
画像 Crédit photographique : © RMN (Musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / Cote cliché : 06-524214 / Titre : Loge à l'Opéra-Comique / Auteur : Charles Cottet (1863-1925)/ Date : 1887 / Localisation : Paris, Musée d'Orsay / Acquisition : legs de l'artiste à l'Etat pour le Luxembourg 1925

f0028703_22383557.jpg[ Ψ 蛇足 ]
オペラ座とともにフランスの歌劇界を牽引してきたオペラ・コミック座の1909年シーズンの概要を伝える記事である。保守的なオペラ座に比べて非常に斬新的、先進的な上演姿勢がうかがえるのは、総支配人のアルベール・カレ(Albert Carré, 1852-1938)の偉大な功績によるものが大きいように思う。(写真→)
特に注目されるのは、ラヴェルの1幕劇『スペインの時』とドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』の新演出、そして結果的に未完成になってしまったエドガー=アラン・ポーの原作による2つの劇作品への言及である。

上では演目予定の一部しか紹介できなかったが、録音のない時代、いかに人々が生の音楽に接することを楽しみにしていたかがわかる。「アボネ」(abonné)と称するいわゆる「定期会員」のシーズン席の申込み案内が出ていたが、11月から5月まで全15回で毎回異なる演目が楽しめるのをA会員、B会員で各3組募集している。
2階ボックス席/バルコニー2階席第1列・・・180フラン
バルコニー2階席の第2・3列/平土間席/1階ボックス席・・・150フラン
3階ボックス席/3階バルコニー正面席・・・120フラン
舞台袖ボックス席/3階バルコニー側面席・・・90フラン
当時の1フラン≒¥2,500 と仮定すると、最上の席で45万円となる。しかし1回あたり3万円となるし、海外特別引越し公演でもなければ、経費も安上がりで元は取れたのではなかろうか?(日本では5万~10万は当たり前?)
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by utsushihara | 2009-10-11 22:36 | オペラ、音楽、演劇1909-10